「進路選択で大切な事②」
今回は、高校の特徴とその違いについて話しておきますね。
高校は学校によって、その学習内容が大きく異なります。
その特徴と違いについて、しっかり理解しましょう。
高校には、普通科、工業科、商業科、総合学科などがあります。これらの特徴とその違いを知っていないと、卒業後に困ることになります。
普通科というのは、基本的に進学を目指した高校です。
ですから、高校によっては7限授業があったり、土曜日も補習があったりします。そのため、日頃の宿題も多く、1年生の時から3時間以上の家庭学習を求めている学校もあったりします。
徹底した受験指導をしているので、その分国公立大学や有名私立大学にも数多く進学している場合も少なくありません。
ただし、いろいろな資格を取ったりすることはできませんので、就職を考えている生徒には向かないといえるかもしれません。進学校と言われるような高校では、就職する生徒がほとんどいない場合もあります。
次に、工業科や商業科のある学校は、一般に就職を前提とした高校であるといえます。
そのため、専門科目と言われる工業や商業に関係した授業時間数が、学年が上がるにつれてどんどん増えます。
専門科目の割合は、1年生だと全体の3分の1ぐらいですが、2年生になると半分になり、
3年生になると3分の2を占めるようになります。
専門科目というのは、工業高校の機械科の場合だと「製図」「設計」「実習」などの科目のことです。主に、作業することが多いです。3年生になると、ほとんどの授業が専門科目の授業で占められています。
専門科目を勉強することで、いろいろな資格を取ることができます。就職の際も、この資格があると有利になる場合が多いです。ただし、大学進学には不利です。
なぜなら、ほとんどの授業が専門科目ですから、大学進学に必要な普通科目の授業が少なくなります。3年生になって、受験勉強をしないといけないときに普通科目の授業が少ないのは、大きなハンデになります。
高校説明会等で、工業高校の担当者が「我が校は、大學進学も就職もできます。」と説明しているのを聞いて唖然としたことがあります。工業高校や商業高校からの大学進学者は、ほとんどが無名の私立大学への進学です。一般受験で国公立や有名私立大学に合格している生徒は、ほとんどいません。もし、大学進学を本当に目指すのであるなら、普通科を受験しましょう。
総合学科というのは、普通科と工業科、商業科を合わせ持った高校といえます。
自分の興味のある科目を学習することで、自分の適性を確認することができます。
普通科目ばかり勉強して大学進学を目指すこともできるし、専門科目を勉強して就職に備えることもできます。ただし設備面で、工業高校や商業高校のように充実していないのがマイナス面だといえると思います。
高校は専門的な勉強をするところが、中学校と大きく違うところです。
大事なことは、高校卒業後に大学進学するのか、それとも就職するのかを考えておくといいと思います。